どうしようもないくらい好きでした(仮)
どうゆう訳か、私と雅樹が別れたという噂はその日のうちに学校中に広まった。
もちろん、私が自ら口外するはずもなく、それが雅樹の口から広まっている事に疑いの余地すらない。
噂には見事に帯びれがつき、最終的には
『私の浮気が原因で雅樹に振られた』という真実とは少し違った中途半端な解釈のもとに落ち着いたようだった。
私としては既に終わった事など興味もなく、今更何を言われようが気にとめる程の事でもない。
むしろ彼を傷付けてしまった事には変わりがないのだから、どんな仕打ちも甘んじて受け止めようという気にもなっていた。
彼のプライドという物が、そんな些細な事で保たれるというのならば、私は別段バカで惨めな女に成り下がるくらい大した事とは思わなかった。