どうしようもないくらい好きでした(仮)
少しだけ沈黙の時間。
それを破ったのは陸の本能だった。
優しく髪に触れていた陸の指が、そっと私の頬に触れる。
輪郭をなぞりながら、その親指が唇に触れ、私の顎をそっと上に持ち上げた。
「ずっごいムラムラする…」
「私…病人だよ」
「ごめん。でもしかたがないよ。ななの部屋に居るってだけで、俺にはもう抑えられない」
そのまま押し倒され、目の前の陸の潤んだ瞳を見つめた。
微熱のせいで、既に体の芯が熱く疼く。
そのまま、陸の重みと共に、重なる唇を受け止めていた。