3本の長春花のおわり
あたしたちが出会ったのは幼稚園の頃。
昔ははっちゃけていたあたしとこいつは結構気があって、ずっとそばにいた。
ずずっと音が鳴りそうな勢いですする。
……いつの間にあたしたちはこんな喫茶店でお茶するようになったんだっけ。
四年前、高校生の時まではファーストフードやコンビニ、ファミレス。
それよりずっと前になると公園で、持参した家のおやつと水筒のお茶だったのに。
……三年前、同じ大学に通い始めて、付き合うようになってからかなぁ。
明るい性格のまま。馬鹿なことはしなくなって、炭酸よりも紅茶を選ぶようになって、でもちゃんとあたしにも付き合ってくれて。
あたしはそんなこいつを追いかけるようにして、仮初めの落ち着きを手にした。
彼の変化はまるで、鈴は鳴るように。
水は掌から零れるように。
何度も春はくるように。
当然のような、自然さだった。