あたしの証~番外編~
カラオケでは抱き締めただけで何もしなかった。
しほも何も触れて来なかった。
それをいいことに、俺はしほとちょこちょこ会うようにした。
それ以外はバイトに専念するようにして。
帰宅して携帯ですぐ探して見つけたバイト先。
歳を誤魔化して働いたパチンコ屋。
俺が高校生だとバレないように、一つ離れた駅前のパチンコ屋。
…哲とは。
あれから話してない。
あっちも気まずいのか、俺と目が合ってもすぐに視線逸らす。
あんなにベッタリだった哲が隣にいないのは少し違和感を覚えたけど、俺は考える余裕なんかないぐらい忙しかった。
放課後、パチンコ屋で働いて。
休みはしほに費やした。