あたしの証~番外編~
知ってた?
哲が?
俺を?
「痩せた理由…さ、…虐めが原因だなんて思ってなかったし、ましてや女に復讐だなんて…思ってもみなかったんだ」
「………」
「だから、復讐って聞いてさ。
夏樹が心配だった。
ずっとくっついてようとしたのは、多分復讐のこと考えさせない、ためだったからさ」
「………哲」
「だけどさ、俺。
こないだ夏樹に怒鳴られて目が覚めたっつうか。
俺、夏樹の気持ち考えてなかったんだよな…。
ごめん」
「…………んだよ、それ」
……先に謝るなんて。
卑怯だろ。
謝るのは俺の方だ。
哲が人気者なのは当然だ。
だって。
哲、心がこんなに綺麗だ。
きっと哲なら太ってたって人気者になれる。
哲が羨ましいよ。
ああ、そうか。
俺、羨ましかったんだ。