あたしの証~番外編~


知ってた?
哲が?




俺を?




「痩せた理由…さ、…虐めが原因だなんて思ってなかったし、ましてや女に復讐だなんて…思ってもみなかったんだ」


「………」


「だから、復讐って聞いてさ。
夏樹が心配だった。
ずっとくっついてようとしたのは、多分復讐のこと考えさせない、ためだったからさ」


「………哲」


「だけどさ、俺。
こないだ夏樹に怒鳴られて目が覚めたっつうか。
俺、夏樹の気持ち考えてなかったんだよな…。
ごめん」


「…………んだよ、それ」




……先に謝るなんて。





卑怯だろ。







謝るのは俺の方だ。



哲が人気者なのは当然だ。


だって。
哲、心がこんなに綺麗だ。




きっと哲なら太ってたって人気者になれる。




哲が羨ましいよ。



ああ、そうか。
俺、羨ましかったんだ。


< 125 / 473 >

この作品をシェア

pagetop