あたしの証~番外編~
なつお時代
………見つけた。
やっと。
駅前にある本屋でバイトしてるあの女を見つけた。
無愛想に無表情で淡々とレジ打ちしてるそいつを見て、俺は手を強く握りしめた。
木下あかり。
俺はこいつに復讐するために今まで生きてきた。
100キロ近くあった体重を半分近く落として、俺は別人になった。
腰に彫られた、Akariと言う名前と赤黒い薔薇。
全て。
全て、この木下あかりに復讐する為。
その為に、俺は引っ越し資金も貯めていた。
すぐに家を借りれるように。
哲には悪いけど、俺は家を出て行くよ。
これを終わらせるまで、俺は始まらないんだ。