あたしの証~番外編~
それから、雑誌が送られてきてきょうさんがからかう様に俺に見せつける。

嬉しいやら、恥ずかしいやらで複雑な気持ち。


哲や、拓斗、信司からメールも入ってた。

買った、買ったー!って。
哲なんか、五冊も買いやがって。

本当に保護者か。


保存用だ、なんだってうるさかったけど。


やっぱりメディアの影響力ってのは凄くて、スタジオは予約がたくさん入る様になった。


めまぐるしく、忙しい毎日のお陰で。


あかりの事を想って苦しむ日が、少なくなった。



それには感謝をしている。



それから半年ほどした時だった。




「なつ」


今日の最後のお客さんが帰った後、きょうさんが真剣な表情で俺を呼ぶ。

…俺、何かしちゃったかな。

でも、今日ミスしてないよな?

なんて、考えながらきょうさんの前へ近付いて行く。



「……心して、聞けよ」

「?はい」


何を?
まさか、クビとか?
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