あたしの証~番外編~
ドキドキしながら、その言葉の先を待つ。


でも、出てきたのは予想外の言葉だった。






「先週…あかりちゃんに会った」



それに、俺の思考は停止した。


あかり…?





「ー―――――………え?」




どうにか、絞り出したその声も掠れていてきょうさんに届いたのかすらわからない。




「……先週、ツレと新宿にいたんだが…」


新宿?


まだ、近場にいたんだ。


あの家にいるんだろうか。


本屋に何度か足を運んだけど、あかりはレジにいなかったから。


あの裏切りから既に二年も経っていたし、いないのも頷けたけど…。
どこかに転職したのかな、とも思っていた。



「夜中…たった独りで、アルタ前にいた」

「………」

「言うか、迷ったんだ」


その言葉で、きょうさんの次の言葉が予想出来た。




「あかりちゃん、今彼氏がいるって言ってた」
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