あたしの証~番外編~
やり直せるかもって、思った俺をまた、置いてこうとしたのはあかりで。

でも、弁解しようとするあかりを拒否したのは俺だから。



小刻みに震える俺の体を、あかりがそっと包み込む。


それから。


「もう、もう…あたしなつきを独りにしないから。
だから、あたしのことも独りにしないで」


あかりは泣きそうな声でそう言ったんだ。


「………本当に…?」

「うん、本当に。
あたしはなつきを愛すって誓ったの。
なつきがその手で確かに彫ってくれたでしょ…?」

「………うん」


頷いてから、あかりに彫ったタトゥーを一撫でする。
まだ未完成のそれ。


「……何でこれを入れようと思ったの?」


そう尋ねる俺に、あかりはキョトンとしていた。
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