あたしの証~番外編~
その、テーブルの前にある革張りのソファに座っている男。
セットされている髪の毛を揺らしながら、顔だけこっちを向いた。


…この人がゆうやさん?
とてつもなく顔が整っている。

見るからにモテそうだ。



「あかり」


そうやって、彼は微笑むとあかりを手招きする。


それから、彼は俺に視線を寄越すがその眼光は鋭かった。
きっと、あかりから全てを聞いているはずなのだろう。

だから、その視線にも納得がいった。



「あ、ゆうや。彼がなつき。あたしの大事な人。
それから、なつき、彼がゆうや。それで、彼女がりなさん」

「戸川、夏樹です」

「………」


自己紹介をするが、ゆうやさんはぴくりとも笑わなかった。



ここまで歓迎されてないとは。
打って変わって、りなさんはニコニコとしている。



「やあね、ゆうや。
そんな顔したら、夏樹ちゃん怖がっちゃうじゃない」


それから、りなさんは俺の目の前まで来ると。
< 296 / 473 >

この作品をシェア

pagetop