あたしの証~番外編~
ゆうやSide

拾い人


あの日は。
客とトラブって。

むしゃくしゃしてた俺は結構飲んで酔っ払ってた日だった。


ふらふらと、新宿の街を歩いていた。

繁華街から少し離れた公園で彼女を見つけた。



「……し、んでる?」


ベンチに横たわってぴくりともしないその女。
月明りに照らされて、うっすら顔が見える。
ツンツンと指でつっついてみるが、動く気配が無い。



…泣いてるのか?
涙を流して流して、それが渇いた跡がある。

渇くほどここにいるのか?


俺はしばらく女の前に深く座って、じっと見つめた。
その女は無意識にずっと触ってる部分があった。

……タトゥー…?
ちらりと覗いた肌にあったのは確かにタトゥーだ。


こいつ、見た目16とかなんだけどな。
誰かに入れてもらったのか。

…な、つき…。

よーく見ると、筆記体で名前が彫ってある。

ああ、男か。
男関係か。
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