あたしの証~番外編~



「そっか、手伝うことあったら言え」

「うん、ありがと」


あかりの笑顔はどこかぎこちなくて。
その理由が俺にはわからなかった。


「…あかりは幸せじゃねーのかな」


俺は寝転んで上を見ながら化粧を落として保湿してるりなに尋ねた。
…軽く独りごとみたいだったけど。


「あかりちゃん。幸せだと思うわよ」

「…そうかな」

「あかりちゃんが悲しがるのはゆうやと離れるからでしょ」

「は?」


意味がわからない。
どうしてあんな複雑な顔してた原因が、俺なの。


「あかりちゃん、ゆうやのこと大好きだからねえ」

からかうようにりなは言う。


「でも、咲夜といた方が幸せじゃんか。
俺とは別にいつでも会えるし」

「わかってないわねえ」

「…何が」

「あかりちゃんはゆうやのことも、私のことも家族だと思ってるの。
離れるの寂しいでしょう」

「………」


…家族。
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