あたしの証~番外編~
「それに、咲夜ちゃんはゆうやとあかりちゃんのことよく思ってないんでしょう?」


ああ、それ確かに。



「それ知ってるあかりちゃんがゆうやに会うために家に来れるかしら」


ああ。
そうだった。


俺とあかりは何もない。
それは本当だ。
だけど、咲夜はそう思わない。

現にあの態度がそうだ。



「あかり、笑ってるといいな」

「…何があっても私とゆうやが味方したら大丈夫よ」

「……そうだな」


俺があかりを裏切ることはない。
だから、それだけは安心してもらいたかった。


部屋を出たあかりに送ったメール。

“お前の家だからいつでも帰ってこい”



それがあかりを心の底から喜ばしているだなんて俺は思ってもみなかった。
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