あたしの証~番外編~
クスクスと笑い声がする中を掻い潜って、絶対悪意あって決められた自分の席に座る。



……一番まん前の真ん中。



「おいっでぶ邪魔だよっ」


「こら!今の誰だ!」



シンと静まり返る教室。
味方なんて一人もいない。





僕は教科書を出そうと机の中に手を入れるが、中は空っぽだった。




…………あれ?



教科書がない。

また、やられた。






僕への厳しいいじめは日常茶飯事だった。





「戸川、教科書を出せ教科書を!」


事情を知らない先生は厳しく言う。



「……わ、忘れました」


「忘れた?遅刻した上に教科書を忘れたって何しに学校に来てるんだ!たるんでる!廊下で立ってろ!」


「…………」




僕は言われたまま、すごすごと廊下まで歩いた。



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