あたしの証~番外編~
事件
いつも通り出勤すると、そこに咲夜の姿はなかった。
「拓海~咲夜は?」
「まだ何の連絡も来てないですねえ」
「珍しいな」
だけど、俺は然程気にせず仕事をしていた。
それから一時間経っても、二時間経っても咲夜は現れなかった。
「…おい、拓海、咲夜は?」
「連絡ないです…。
俺もかけてるんですけど、電波なくって」
「当欠…初めてだな、あいつ」
「ですね。咲夜、絶対来てましたから」
「またちょこちょこ電話かけといて。
それで、連絡付いたら俺に代わって」
「はい、わかりました」
結局、咲夜とはその日営業が終わるまで連絡がつかなかった。
途中、俺はりなにあかりに連絡しといてとそれだけ告げた。
りなはわかったと言って切っていた。