あたしの証~番外編~
「あかり、なんか…吹っ切れた?」
「ゆうやもそう見える?」
「…もって事は、りなもか」
りなは少しだけ眉を下げて、頬に手を当てて話す。
「何か、あったみたいなのよね」
「何かって?」
「何かは何か。私にもわからないのよ」
「…なつきか」
「多分ね」
りなは困った様に笑う。
俺の顔が険しくなった所為だろう。
「ゆうやは本当に娘みたく思ってるんだから。
たまに妬けちゃうわ」
「…は」
「ふふ」
俺よりも仲良しなのはそっちじゃね?
何で妬くわけ?
意味不明。
「私もゆうやの事、好きで堪らないみたいねえ」
「……」
「早くしっかりと治してちょうだい」
「ああ」
「私もそろそろ行くわよ」
「……ああ」
椅子から立ち上がり、俺に背を向けようとするりなの腕を掴む。
りなは目を真ん丸にして、俺の顔を見た。
その瞳を見つめ返す。