あたしの証~番外編~
「貴方が夏樹ちゃんね!いらっしゃい」
「初めまして、お邪魔します」
「ふふっ」
背後でそう声がする。
段々とあかりの声が近付き、俺は顔をそっちに向けた。
満面の笑みでテーブルの食事を見ているあかりがそこにいる。
「あかり」
俺がそう声をかけると、あかりはまたにっこりと笑って
「あ、ゆうや。彼がなつき。あたしの大事な人。
それから、なつき、彼がゆうや。それで、彼女がりなさん」
手で俺とりなを指しながら説明する。
夏樹と呼ばれたその男は、固まりながらもどうにか笑顔を作って挨拶をした。
「戸川、夏樹です」
…確かに、見た目はまあまあだ。
だけど、俺はこいつを許す気があまりない。
一瞥してから、またあかりを見る。
そうしたら、りなが笑顔で間に割って来た。