あたしの証~番外編~

「貴方が夏樹ちゃんね!いらっしゃい」

「初めまして、お邪魔します」

「ふふっ」


背後でそう声がする。


段々とあかりの声が近付き、俺は顔をそっちに向けた。


満面の笑みでテーブルの食事を見ているあかりがそこにいる。


「あかり」


俺がそう声をかけると、あかりはまたにっこりと笑って

「あ、ゆうや。彼がなつき。あたしの大事な人。
それから、なつき、彼がゆうや。それで、彼女がりなさん」


手で俺とりなを指しながら説明する。


夏樹と呼ばれたその男は、固まりながらもどうにか笑顔を作って挨拶をした。


「戸川、夏樹です」


…確かに、見た目はまあまあだ。
だけど、俺はこいつを許す気があまりない。

一瞥してから、またあかりを見る。


そうしたら、りなが笑顔で間に割って来た。
< 467 / 473 >

この作品をシェア

pagetop