冷たい君が一途に好き*幼なじみに片想い*(仮)
「萌加ちゃんだ〜♪」
俺がシカトしようとしてんのに、何話しかけてんだよ…。
そして、颯は何を思ったのか俺の腕をグイッと引っ張る。
…当然歩けないわけで…シカトすることが出来なくなった。
「風麻、一緒に帰ろうよ!!」
萌加が笑顔で俺に言う。
…久しぶりにまともに顔見たな。
…ってか
「…無理。颯と遊ぶから」
俺は冷たくそう言う。
これで諦め…
「あー! 俺さ、桃江ちゃんと帰る約束してたー!」
はぁ!!?
突然颯はそう言うと、どこかに行ってしまった。
…マジあいつありえねー…。
「あ、颯くん桃江と約束してたのかー!
よし、あたし達も帰ろう!」
萌加が俺の腕を取り、引っ張る。
…はぁ。
断ろうとしたが…
家は向かい同士だし…結局一緒に帰ってるのと同じだから断っても、意味ない。
萌加は隣で嬉しそうな顔をして、俺の腕を軽く引っ張ってる。
「……腕離してくんない?」
萌加に冷たく言うと…
「…だって離したら風麻逃げるもん…」
寂しそうな顔をして、ポツリとつぶやいた。