王子さまの秘密
恐る恐る目を開けてみると朔さまが仲野の腕を掴んでいた。





「何やってんの?」





地を這うような威圧感のある低い声で言った。







「いや…あの…その…」






「黙れ」






ピーンと張り詰めた空気が私たちを包んだ。







「ごっごめんなさい。」






「さっさと失せろ。
目障りなんだよ。
次俺に話しかけたらぶっ殺すから。」






「…」






「わかったか?」







「はい…」





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