一匹狼な彼氏と能天気な彼女
島崎くんがいなくなると、教室中の緊迫した雰囲気が一気に崩れ、また元の騒がしさに戻った。
島崎くんが学校に来るといつもこうなる。
みんな静かになるからあたしも静かにするけど、一体なんでなんだろー…?
「あーやっぱ恐かったー。」
はぁー、と肩の力を抜く梨沙。
「え?何が恐いの?」
「はぁっ!?あんた知らないの!?てか今頃!?」
「何を?」
何のことだかさっぱりー。
「島崎のことだよ!!」
「あぁ、金髪くんね、知る訳ないじゃん。」
なんでいちいち他人のこと知っとかなきゃいけないのさ。
「いい?これだけはちゃんと知っておきなさい?じゃなきゃ痛い目に合うかもよ?」
真剣な表情で言ってくる。
「えー。」
別に大丈夫でしょ。