一匹狼な彼氏と能天気な彼女



うっせぇ。


俺は肘をついて顎を乗せた。



「今、何。」

「あたしの好きな時間。」

「知らねぇー。」


なんだよ好きな時間て。


そう思ったとき、



ぐうぅ…


俺の腹時計が小さく鳴った。


久しぶりに鳴った気ぃする。


そりゃ自分の嫌いな場所にいて腹減るわけねぇか。



「今お腹鳴ったでしょ。」

あたし地獄耳なんだー、と得意げに笑う隣人。


「今、お昼の時間だよ。
あたしの好きな時間。」

「…なんで?」

「えっと、
1つ目は勉強から解放されるからでー、
2つ目は友達と沢山話せるからでー、
3つ目はー…」


おい、いくつあんだよ。





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