絶望の部屋
「楽しかったね遊園地!」


「うん!じゃあ今からお城に行ってショーでも見てから帰ろか!」と会話をしてると、栞が突然手を繋いできた。



「あっ、ごめんね。私夜になると不安になっちゃって…。

迷惑だよね…?こんなことされても。」



「えっ…!僕は全然気にしないよ。

こんなんで不安がとけるならいつでも頼ってきてよ!」


正直びっくりした。



嬉しすぎて飛び上がりそうな気持ちを圧し殺して僕は平然とした顔をつくった。



「ありがとう悠哉君。

悠哉君ってほんと優しいね。」



「そんなことないよ!みんなこんなんだよ。わからないけど」



こうやって話しているとお城の前に着いた。




「うわぁ!!おっきいね」と目をキラキラさせてお城を見ている栞をみて僕は決心した。



「ねぇお城の中見に行ってみない?」



「うん、いきたい!」



「じゃああのお姫様の椅子みたいな所にまずいってみよっか!」



「えっ!うっ、うん。


私座ってみたかったの!」



自分の心臓の音がいつもより激しく、大きく聞こえてくる。



「見て悠哉君!お姫様に見える?」ととても楽しそうに栞は聞いてきた。



ドクン、ドクン、ドクン、ドクン、ドクン



「あの、栞さん!

もしこの絶望の部屋を無事二人とも出られたら僕と付き合ってください!」




「えっ…!!」


言ってしまった。


僕は勢いで告白してしまった。


でも僕なり頑張った。



僕はこのなんとも言えない時間を祈るような思いで返事を待った。
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