背中に翼をもったキミ。




陸上大会の後に蒼井くんのお葬式は行われた。


たくさんの人達が蒼井くんの死に泣いていた。



それを見るだけで、どれだけ蒼井くんが
皆から愛されてたか、痛いほど伝わった。



私はなっちゃんや蒼井くんの好意を知っていた
蒼井くんの友達が心配してくれたけど、
私は零れそうになる涙を必死にこらえた。




蒼井くんの最後に泣き顔なんて嫌だったんだ。






お葬式が終わった後、私はフラフラと歩き


いつの間にか誰もいない部活の練習場にいた。





私はグラウンドに座り込み、大声で泣き出していた。





「あっ....おい....くん..!わたっ...わたしっ!」






「蒼井くんのことっ!......大好きだったよっ!」





「ずっと...ずっと好きで.....
告白してくれたときはすっごい嬉しかったのっ!!」




私は空に向かって叫んでいた。




もちろん返事なんか返ってくるはずもないのに....







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