桜、舞い散る中で


「あ~ん」
「・・・。」
「ほら、早く食べないと落としちゃうよ」
「・・・あ~ん」


恥ずかしい・・・
でも、なんだか嬉しい。


赤くなる顔を抑えながら、もぐもぐ食べていると
隣で、ウィンナーを頬張る颯太が見えた。


「はい、おにぎりも。」
「いいよ、颯太食べなよ。お腹空いてるんでしょ?」
「いいの?」
「うん。」


これ以上、あ~ん攻撃は恥ずかしすぎて受けきれない。
それに、美味しそうに食べてくれる颯太の顔を見ていると
嬉しくて、それだけでお腹いっぱいになりそうだ。


< 9 / 14 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop