妖精と精霊と人間と
 「ノース様。もう、止めた方が・・・」
 ブラウンがそう言って北斗を見上げると、北斗は真剣に明のほうを見ていた。
 「美咲、明に渇を入れてやってくれないかな?」
 「オッケー☆言っちゃうよー!」美香はそう言うと、目を閉じてカッとその瞳を開き、大声で叫んだ。「聖堂時明っ!いつものお前はどぉしたんだよ!何負けようとしているんだ!男だろ?もっと、シャンとして!胸張んなさい!あんたが負けたら、まぁた北斗に迷惑かかるんだぞ?!何諦めてるんだよ!?最後まで諦めないでやるのが、あんたでしょうがっ!!ポーカーフェイスの聖堂時明でしょっ!!」
 美咲がそう言うと、明は何かが吹っ切れた様に真剣な目つきになった。まるで、今までのダメージなんて、全然効いていないかのようだ。
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