妖精と精霊と人間と
 「ノース。ちょっと良いか?」
 ラーグウェイはそう言うと、北斗に何やら耳打ちした。すると、北斗はニヤッと笑った。
 「呼んでみる?」
 北斗はそう言うと、一人のドワーフの元に行った。先程から、こちらをじろじろと見ていたドワーフだ。
 「ノース様。誰です?この人・・・」
 ブラウニーがそう言うと、北斗はにっこりと微笑んでこう言った。
 「やっぱり、君だったのか・・・久しぶりだね、リデロ。」
 「久しぶり~、ノース♡待っていたよぉ。遅かったねぇ~。」
 そう言って、リデロと呼ばれたドワーフは笑った。
 「リデロ。僕の前で、その喋り方はしない約束だよね?」
 「嗚呼、悪い。つい、な・・・」
 そう言って、リデロは苦笑いした。
 「まったく・・・君がそんな事になっているなんて、ありえないよ。」
 「いや、『ありえないなんてことありえない』だろう?昔からの、お前の口癖だったよな。」
 リデロがそう言うと、二人は笑いあった。
< 61 / 218 >

この作品をシェア

pagetop