妖精と精霊と人間と
　急に何かを思い出した様に沈む北斗とリデロを見て、ブラウンは心配そうに彼を見上げた。
　「大丈夫ですか？ずいぶんと顔色が悪いですけど・・・」
　「平気だよ、ブラウン。」北斗はそう言ってにっこりと微笑むと、リデロにこう言った。「一緒に、来ないか？リデロ。」
　「ああ、もちろんだ。そう言ってくれるのを楽しみにしていたぜ？」
　そう言って、三人は宴会の席に戻り、明やデント達と騒いでいた。しかし、ラーグウェイだけは外に向かった。美香の居る場所に。
　「どうかしたのか？」
　ふいに後ろから声をかけられて、美香はビックリしてそちらを振りかえった。
　「ラーグウェイかー・・・びっくりするなあ、もお。」
　「すまなかった。何を見ているんだ？」
　ラーグウェイがそう言うと、美香はその本を彼に渡した。『魔法・魔術』と書かれたその本には、沢山の図や文字がびっしりと書いてあった。その本の最後のページに、一枚の写真とメモが挟まっていた。
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表紙・目次

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