妖精と精霊と人間と
待っている間に陸に戻ると、背中に何か熱いものを感じ、彼女はそちらを振りかえって大声をあげた。ケンタウロスの様に、腰から上は人間の姿で、腰から下は馬の姿をしている生き物がいた。しかし、ケンタウロスよりもはるかに巨大で、その身体には皮膚がなく、真っ赤な筋肉や血管が剥き出しであった。奇妙なのはその頭で、直径九〇センチメートルの目は一個しかなく、頭と胴体をつなぐ首はないという怪物・ナックラビーが、そこに立っていたのである。
「美香、大丈夫?!」
リデロがそう言って走ってくると、ナックラビーがこちらにその熱い息を拭きかけてきた。ナックラビーのその息に触れると、死ぬと言われている。なぜなら、その息が灼熱の炎のようだからである。
「美香!あれを使え!!」
ラーグウェイがそう言うと、美香は一歩下がって立ちあがり、その杖をナックラビーへと向けた。
「弱点は真水だよ。」
リデロは美香の耳元で小さく呟いた。
「美香、大丈夫?!」
リデロがそう言って走ってくると、ナックラビーがこちらにその熱い息を拭きかけてきた。ナックラビーのその息に触れると、死ぬと言われている。なぜなら、その息が灼熱の炎のようだからである。
「美香!あれを使え!!」
ラーグウェイがそう言うと、美香は一歩下がって立ちあがり、その杖をナックラビーへと向けた。
「弱点は真水だよ。」
リデロは美香の耳元で小さく呟いた。