妖精と精霊と人間と
北斗がそう言うと、皆はそれぞれに部屋を片付け始めた。まず割れたり壊れたりした家具を、デントとリデロで片付け新しい物に作り変えた。デントが壊れた木材を手頃な大きさに切ったり、手頃な木材を持ってきたりして、リデロがテーブルや椅子を作った。オークとドワーフの手にかかれば、すぐに新しい物も出来るし、錬金術という術で直せる物は元の物に戻して行った。ラーグウェイは、二階の寝室を掃除していた。二階はさほど荒れた様子も無く、天蓋付きのベッドが二つと普通のベッドが四つ、二段ベッドが一つあった。そのベッドの布団を整えたり、部屋のほこりを竜巻の精霊・トーネィドゥの手によって窓から外に追い出したりした。北斗と明は床や食器棚などの掃除をしていた。食器は綺麗なままで残っている物が多く、棚のほこりを払ったり、床を水拭きしたりするだけですんだ。美香とブラウンは、汚れた布団やカーテン、じゅうたんなどを洗濯していた。あんがいこの二人は便利なもので、美香の水の大精霊・ウンディーネとブラウンの手によって、まるで新品の様に綺麗に洗濯し終わった。