あふれる涙のドロップス


「ごめん、変なコト言っていい?最初、葉山くんって怪獣みたいだと思った」







「怪獣……?」






 七瀬さんは不思議そうな顔をした。そりゃそうだろう。こんなこと言うの、きっとアタシぐらいだろう。






「なんか……すんごい日焼けしてて、声もおっきいし、背も高いし……」






 あ、なるほどね、と七瀬さんは呟いた。それで合点がいった、とでも言うように。






 葉山くんの姿を思い出そうとしているのか、少し上目遣いになった七瀬さん。





 肌は、ほんとキレイだし、白い。目も、大きい。イイトコばっかじゃん。





 ついつい、妬いちゃう。




 けど、なんか、本気で恨むことは出来ない。




  
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