あふれる涙のドロップス
 __シャッ

 


 試着室のカーテンが開けられる。




「……わ……」



 もともと小柄で、童顔なリンに、よく似合ったワンピースだ。





 ____まるで、リンが輝いてるようだ。



 
 輝く__キラキラしてる、と言った方がいいだろうか、まあとにかくリンは、すごく可愛かった。




「お二人は、カップルなんですか?」




 ひとしきりリンを褒めたレジのおねえさんは、僕達に向かってそう訊いた。




「いや、幼なじみです」



 
「えぇッ、そうなんですか!」




 おねえさんは派手に驚きながら僕とリンを見比べる。




「てっきりカップルかと…!お二人、すごく仲が良さそうで…」




 長い間驚いた顔をしていたが、やがておねえさんはニッコリと微笑んで、




「そのうちカップルになりますよぉ~」



 と言いながらリンのほっぺをツンと押した。



「お似合いですもの」



 僕たちは、赤面した。

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