あふれる涙のドロップス

　弁当の時間が終わり、気づけば時は、昼休み。





「立川。行って来い」




　
　ガタイのいい葉山(ちなみにこいつは柔道部)にどんと背中を押され、前のめりに倒れる僕。




「やだよ、理科室まで遠いじゃん！」




　最後の最後までごちゃごちゃ文句を言ってみるが、葉山に効き目なし。





「まあまあそう言わずに。南のことも考えてやれ」




　
　そう言われて、僕は渋々理科室へと向かう。





　ちなみに理科室は、音楽室と同じ別校舎の二階の一番奥。




　行くのもめんどくさい、というか体力を使う(僕は男子バレーボール部だが、運動は大っ嫌い)。




　しかも葉山は南とやらのことが好きとは、理科室に向かう足も重くなる。




　ああ、理科室が目の前にあるなあ、と思いながら思わず立ち止まると、中からボンッ！という爆発音らしき音が聞こえた。