あふれる涙のドロップス
 次の日。一応僕とリンは学級委員なので、いつもより早めに家を出る。





 ふわ~ぁ、と大きなあくびをするリン。





「眠いのか?」





 僕はリンに訊く。





「ううん、大丈夫」





 リンは眠気を追っ払うように、首をブンブンと降る。




 
 てくてく歩いているうちに学校に着き、下駄箱で靴を履き替え、職員室へ向かい、原西先生に御用聞きをする。





「じゃ、あとよろしくな~」




 
 プリント類を山ほど抱え、僕とリンは職員室を出る。




「重くないか」





「大丈夫だって」





「貸せ」




 開いていた手で、リンが持っていたプリントの束を、僕はひったくる。




「……ありがと」




 リンは、ぶっきらぼうに言った。
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