あふれる涙のドロップス
君と、一緒にいて。
君の、寂しさを、一緒に埋めたいと思った。
でも、俺はそれを、最初から、“恋”だとは、気が付かなかった。
この想いが“恋”であると気が付かせてくれたのが
俺の近所に住む、高校一年生の果歩(かほ)だった。
「それはあんた、恋よ」
なんだって?
俺は最初、俺の耳がどうかなったのかと思った。
「だって、一緒にいたいと思ったんでしょ?」
俺は素直に頷く。
「じゃ、それは恋だわ」
間違いない、と、果歩は続けた。