あふれる涙のドロップス
「ま、告れば?」
「告るっていったって、いつ?」
「それは隆が決めろ」
唇に塗られたピンクのリップが光る。
「まあ、マニュアル通りに行けば、ちょっとした行事んときに告るってのが多いね。皆狙ってるだろうけど」
「…はあ」
「…。まさかとは思うけど、付き合いたいという欲望はお有りで?」
「ゼロ」
「はああああああああ!?」
本日二回目のギャルの絶叫。
果歩は一気にオレンジジュースを飲み干すと、俺をビシッと指さして言った。
「いいわ。隆のことは、あたしがどんな女の子でも振り向くような男子にしてやる!」
何だそりゃ。急に言われても。