アイカワラズ -Ten Years-

「どうだった?昨日」

声をかけてきたのは、高木。

「かなり勉強しないとだめだってさ」

「俺も」

「どうしたのよ、二人とも。暗い顔しちゃって」

元気だな、こいつ。

「別にぃ」

「杉本、なんか、お前余裕な顔してるけど、お前どこ受けるんだよ」

って、高木。

「あたし?あたしは…、成田と同じとこ」

え?ライバルかよ?

「お前、富士高じゃないのか?」

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