アイカワラズ -Ten Years-
「おいっ、成田っ。何一人でニヤニヤしてんだよ」
「別に、ニヤニヤなんかしてねぇだろ。お前じゃあるまいし」
「なっ…」
フフフっ、言葉に詰まったなら高木っ。
高木があの遠藤にマジで惚れてること、俺は知ってるんだっ。
…っていうより、実はバレー部みんな知ってる。
たぶん、よっぽど鈍い奴じゃなけりゃ、遠藤だって気付いてるハズ。
だって、こいつ。
遠藤の前だと露骨に態度違うんだもんなぁ。