アイカワラズ -Ten Years-
「飲む飲む」
なんか、姉ちゃん、今日機嫌良さそうだな。
よしっ、今がチャンスっ。
「姉ちゃんっ」
「ん?いらないの?」
「や、コーヒーはいるんだけどさ」
「じゃ、そっちに運ぶまでちょっと待ちなさい」
「あ、うん」
姉ちゃんは台所でインスタントコーヒーを作って、両手にマグカップを持って俺のいるソファーの方に運んできた。
「はい」
「サンキュ」
姉ちゃんが隣にズドンと座った。