アイカワラズ -Ten Years-

「ああ、間違いないよ」

「よし、よし」

なに一人で小さくガッツポーズとって、気合い入れてんだよ。

「姉ちゃん、緊張してない?」

「してるわよぉ」

「なんでぇ?」

「だって、親の代わりにあんたの進路を先生に相談すんのよ。あんたの将来かかってるんだと思ったらさ、急に緊張してきちゃって」

「大袈裟だな」

ガラッ。

「じゃ、よろしくお願いします」

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