終わらない恋
定期を通し、私たちは電車が来るのをホームで待っていた。



真奈美は思いついた様にいきなり話し始めた。



「あ、そういえば一組の友宏君いるじゃん!私今日喋っちゃったんだよねー!」


頬を赤らめて肩を私に押し付けてきた。


「友宏?誰?」



私が言うと真奈美は一気に身を引いて眉間にしわを寄せた。



「は?友宏君って超有名なあの芦澤友宏だよ!成績もスポーツも顔もいいって評判の!!でも女に興味がないみたいかも……って言う噂なんだよ。」


真奈美は腕を組んで顔を傾け、ちょうど来た電車に乗り込んだ。
私もその後ろを着いて行った。


珍しく車内は混んでいなく、私たちは座ることができた。




―――芦澤友宏?



その文字が頭の中をぐるぐる回っていた。



――見たことがある名前…


「あーーー!!芦澤友宏なら知ってる!」


私がいきなり立ち上がり、真奈美の前に立ちはだかった。



「え……だから有名なんだって。ちょっと座って!恥ずかしいから。」



真奈美は私を座らせるとまた話し始めた。
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