終わらない恋
気持ち

・ななside

あの合コンの日……



芦澤が私の腕を引っ張って走って逃げてくれた。



私を助けようとしたあの広い背中




手を握ってくれたあの大きな手




たまに笑う不器用な顔……





どうしてか私の頭から離れることはなかった。







「なな、帰ろうぜ!」



健太の声が耳に入り、ドアの近くに顔を向けた。





「健太……」



小さな声で彼を呼んだ。




クラスには2、3人しかいなかったからか健太は私の声をしっかりと聞いていた。
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