終わらない恋
「どうした?大丈夫か?具合とか悪かったりするのか?」



健太は私の前にしゃがみこんで熱があるかどうか確かめた。



「大丈夫だよ。健太は心配性だなぁ。」



私が笑うと健太は真剣な顔で私を見た。



「心配に決まってるだろ!だってお前には……」



健太ははっとした顔をしてその先を口にしなかった。



――わかってるよ。





健太の言いたいこと。





あのことでしょ?




























「私に記憶がないからでしょ?」




「ごめん。」





健太は小さな声で謝った。




謝るようなことしてないのに…




「大丈夫だよ!私、ちゃんとやっていけてるから。」



笑顔で答えた。




そうしなくちゃ辛くなるから。
< 42 / 98 >

この作品をシェア

pagetop