終わらない恋
教室でただぼーっとしていた。



やる気は何も起きない。



「何してるんだよ。」



突然の声にドア付近を見ると今、一番会いたくない人






芦澤がいた。




私は何も言わずに下を向いた。


「何で何も言わねーんだよ!無視すんなよ!」



芦澤の荒々しい声に体がビクリと反応した。



「別に……」


そう言って私は席を立って教室を出ようとした。



「待てよ!」



芦澤は私の腕を勢いよく掴んで教室に引きずり戻した。



「……痛っい。」


私は掴まれた腕を抑えて芦澤を見上げた。



相変わらず背の高い身長。



芦澤は私を見下ろす。



「悪い。」



ふいと顔を芦澤が背けた。
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