終わらない恋
――もう話しかけないで



苦しいよ……



「芦澤どいて……」



私は再び教室を出た。




「だから待てよ!!!」



再び荒々しい声と共に今度は私を黒板に押し付けた。



私は黒板の方を見てくっついた。



芦澤は後ろから両腕を私の顔あたりでついて私は逃げ場を失った。



背中が異常に熱い。




「なんで無視すんだ?」




芦澤の声が背中にぶつかる。



「無視してない。」



「してるじゃんか。メールも電話も返さないじゃん。」



「それは………きゃっ」




いきなり肩を思い切り回されて私は芦澤と正面を向き合った。



交わる視線は離したくても離せない。



目の前に芦澤がいる。
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