偽りと君
軽いリップ音を響かせ綺麗な顔は離れていった。
「何の真似?」
「んー 可愛い水琴チャンを落とそう作戦」
「…帰る」
「ダーメ」
いつもより糖度が高い…
というか、あいつにキスされたのが
初めてなわけじゃないけどどこかいつもと違っていてテンパった。
勿論、表情には出さない
あいつが調子に乗るのは
目に見えていたから。
「なんであんた 今日こんなに甘いわけ?
うざったい…」
「水琴チャン手強い でも、うざったいは
酷くない?」
「帰る…今日は大人しくお見合いしなさいよ」