この気持ちは止められない



傷つくのも当然だよな。



もう遅いかもしんねーけどよ。



「野村‼︎」


目の前に見える野村の背中に向かって、声を張り上げる。


一瞬、振り返った野村。


見えた表情は、今にも泣きそうなそんな顔をしていたように見えた。



言い逃げかよ。


ずりーじゃねーか。



俺は鞄を掛け直すと、



「俺の本気なめんじゃねーよ。ぜってー捕まえてやる」



そう呟いて、走るスピードを上げた。





< 133 / 159 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop