この気持ちは止められない
その行動がいけなかったのかもしれない。
──ドンッ‼︎
そう音がしたと同時に、腕に走る痛み。
「......っ......」
咄嗟に足を止めると同時に、腕に手を添える。
「おい、嬢ちゃん。危ないじゃないか。気ぃつけよ」
聞こえてきた方に顔を向けると、中年男性が私に向かって言っていて。
ぶつかったんだと気づく。
「...すいません...」
小さく呟くように謝れば、
「怪我してないならいいんだ。前見て歩けよ」
そう言って、人混みに消えていった。