君と歩く未知

　もっと竜平くんに謝りたかったはずなのに、もうこれ以上言葉が見つからなくなったんだ。
それは、カズくんに対しても同じなんじゃないかな…
だから、無駄な言い訳は後にして素直にカズくんに謝ろう。
アタシは胸に決めて、家に帰ってから何度もカズくんのケータイに電話をかけた。
…だけど、カズくんが出ることはなかった。
泣いても泣いても、この思いはカズくんには届かなくて…
独りでどんなに思いを巡らせても、それはただの独り芝居でしかなくって…
この胸はもう、詰まった思いで弾けてしまいそうだよ。