君と歩く未知
美術室に着くと、やっぱり鍵がかかっていなかった。
アタシは美術室の中に入り、奥のあの部屋へと向かった。
アタシとカズくんの思い出のあの小さな部屋…
アタシが小さな部屋のドアを開けると、そこには信じがたい光景が広がっていた。
「よぉ…」
呆然と立ち尽くしているアタシにかけられた、愛しい声。
「カズくん…」
アタシは言葉を失ってしまった。
何て言えば良いのかわからなくなってしまった。
「なんだよ?自分が呼び出したんじゃん…何を話すか忘れたか?もう、バカだなぁ、弥生は」
そんな風に言うカズくんは何も変わってなくって、アタシは嬉しかった。
アタシは勇気を振り絞って言葉を紡いだ。
「カズくん、あのね…アタシ、カズくんのこと嫌いになったわけじゃないの…」
カズくんはきょとん…としてアタシを見ている。
「あのね…アタシ、ホントはね、カズくんのこと大好きなんだよ。でもね、体が…アタシの体がね…男の人を受け付けてくれなくなっちゃったの…」
カズくんは何も言わない。
アタシはだんだんと苦しくなってきてしまって、カズくんから目をそらして続けた。
「…それは、それはね、アタシ…文化祭の初日に…」
そこまで言うとカズくんはアタシの元まで歩いて来た。
アタシは震える体を壁にもたれて支えながら、必死で悪寒に耐えた。
目の前にいるのはカズくん…大丈夫…
自分にそう言い聞かせてアタシは涙でいっぱいになった目でカズくんを見つめた。
アタシとカズくんの目が合った瞬間、カズくんはアタシのことを強く抱き締めてくれた。
カズくんに対する恐怖心は心の中から取り除かれ、アタシはカズくんにされるがままになった。
そしてアタシは泣きながら、カズくんに全てを打ち明けた。
「…帰り道で…レイプに合っちゃったの…、どうしても、そのことカズくんに言えなくって…汚れちゃったから…ごめんなさい…ホントに…ごめんなさい…」
アタシが泣きじゃくりながら言うと、カズくんはただ頷いた。
カズくんも泣いているようで、カズくんの大きな胸が震えているのがわかった。
「ごめんな、弥生。守ってやれなくって…ごめんな…」
そう言ったカズくんはアタシをもっと強く抱き締めてくれた。
「やり直そう…きっと、オレらならやり直せるよ…」
アタシはカズくんの胸の中で何度も何度も頷き続けた。
アタシは美術室の中に入り、奥のあの部屋へと向かった。
アタシとカズくんの思い出のあの小さな部屋…
アタシが小さな部屋のドアを開けると、そこには信じがたい光景が広がっていた。
「よぉ…」
呆然と立ち尽くしているアタシにかけられた、愛しい声。
「カズくん…」
アタシは言葉を失ってしまった。
何て言えば良いのかわからなくなってしまった。
「なんだよ?自分が呼び出したんじゃん…何を話すか忘れたか?もう、バカだなぁ、弥生は」
そんな風に言うカズくんは何も変わってなくって、アタシは嬉しかった。
アタシは勇気を振り絞って言葉を紡いだ。
「カズくん、あのね…アタシ、カズくんのこと嫌いになったわけじゃないの…」
カズくんはきょとん…としてアタシを見ている。
「あのね…アタシ、ホントはね、カズくんのこと大好きなんだよ。でもね、体が…アタシの体がね…男の人を受け付けてくれなくなっちゃったの…」
カズくんは何も言わない。
アタシはだんだんと苦しくなってきてしまって、カズくんから目をそらして続けた。
「…それは、それはね、アタシ…文化祭の初日に…」
そこまで言うとカズくんはアタシの元まで歩いて来た。
アタシは震える体を壁にもたれて支えながら、必死で悪寒に耐えた。
目の前にいるのはカズくん…大丈夫…
自分にそう言い聞かせてアタシは涙でいっぱいになった目でカズくんを見つめた。
アタシとカズくんの目が合った瞬間、カズくんはアタシのことを強く抱き締めてくれた。
カズくんに対する恐怖心は心の中から取り除かれ、アタシはカズくんにされるがままになった。
そしてアタシは泣きながら、カズくんに全てを打ち明けた。
「…帰り道で…レイプに合っちゃったの…、どうしても、そのことカズくんに言えなくって…汚れちゃったから…ごめんなさい…ホントに…ごめんなさい…」
アタシが泣きじゃくりながら言うと、カズくんはただ頷いた。
カズくんも泣いているようで、カズくんの大きな胸が震えているのがわかった。
「ごめんな、弥生。守ってやれなくって…ごめんな…」
そう言ったカズくんはアタシをもっと強く抱き締めてくれた。
「やり直そう…きっと、オレらならやり直せるよ…」
アタシはカズくんの胸の中で何度も何度も頷き続けた。