君と歩く未知
アタシは言った。
「何もないよ」
カズくんは寂しそうな表情になって、
「嘘つき」
と、アタシの頭を小突いた。
「何かあるんだろ?話してみろよ。弥生にとってオレってそんなに頼りないヤツなのか?…まぁ、どーしても話したくないなら別に無理にとは言わないけどさ」
そんなカズくんの真っ直ぐな言葉にアタシはただ胸を打たれた。
アタシは昨日の夜の出来事を話した。
ひとつ、ひとつ、思い出すように話すアタシの手をカズくんはずっと握ってくれていた。
アタシの目が涙ぐむたびに、カズくんは「大丈夫」と言って、強く手を握ってくれた。
アタシはカズくんの温かい心に包まれているようで安心できた。
全部話し終わった時、カズくんの目は少し涙で濡れている気がした。
アタシは慌てて言った。
「あ…、ごめん。なんか暗い話だったよね?」
カズくんは首を横に振った。
「イヤ、聞けて良かったよ。弥生のこと心配してたから…でもなんでメールで風邪なんて嘘ついたわけ?」
アタシはカズくんの悲しそうな表情に胸が痛くなった。
そしてアタシはその時気が付いたんだ。
アタシに嘘をつかれたカズくんはきっと傷付いてる…
カズくんを心配させたくない一心で嘘をついてしまった。
それは、カズくんのことを思ってしたことだって思ってた。
でも、その嘘はただの自己満足でしかなかったんだね…
「何もないよ」
カズくんは寂しそうな表情になって、
「嘘つき」
と、アタシの頭を小突いた。
「何かあるんだろ?話してみろよ。弥生にとってオレってそんなに頼りないヤツなのか?…まぁ、どーしても話したくないなら別に無理にとは言わないけどさ」
そんなカズくんの真っ直ぐな言葉にアタシはただ胸を打たれた。
アタシは昨日の夜の出来事を話した。
ひとつ、ひとつ、思い出すように話すアタシの手をカズくんはずっと握ってくれていた。
アタシの目が涙ぐむたびに、カズくんは「大丈夫」と言って、強く手を握ってくれた。
アタシはカズくんの温かい心に包まれているようで安心できた。
全部話し終わった時、カズくんの目は少し涙で濡れている気がした。
アタシは慌てて言った。
「あ…、ごめん。なんか暗い話だったよね?」
カズくんは首を横に振った。
「イヤ、聞けて良かったよ。弥生のこと心配してたから…でもなんでメールで風邪なんて嘘ついたわけ?」
アタシはカズくんの悲しそうな表情に胸が痛くなった。
そしてアタシはその時気が付いたんだ。
アタシに嘘をつかれたカズくんはきっと傷付いてる…
カズくんを心配させたくない一心で嘘をついてしまった。
それは、カズくんのことを思ってしたことだって思ってた。
でも、その嘘はただの自己満足でしかなかったんだね…